ワットサムプラーンとは
「ワットサムプラーン」は、
バンコクの西隣の
ナコーンパトム県にある寺院です。
「Dragon Temple」と
呼ばれることもあり、
その名の通り、
17階建てのピンクの塔に
巨大な竜が巻き付いた
「ドラゴンタワー」が見どころです。
竜の体の中は通路になっており、
頂上まで登ることが可能です。
頂上からは周辺の景色を
360度楽しむことができ、
竜の顔を間近で
見ることができます。
と、
まともな説明から入りましたが、
この寺院、
正式に登録されているにも関わらず
激しくB級感漂う珍スポットです。
2023年ゴールデンウィークに
足を延ばしてまいりましたので、
レポートします。
ワットサムプラーンの成り立ち
ワットサムプラーンは
1985年に創建された寺院で、
寺院内にある巨大な龍の塔は、
寺院の創始者である
僧侶Bhavana Buddho氏が、
7日間に及ぶ断食瞑想の最中、
夢に出てきたタイの有名な高僧、
故ルアン プー トゥアット氏に促され
建設に至ったとのこと。
ワットサムプラーンはいわく付き?!
ウィキペディアで
ワットサムプラーンを調べると
以下の文章が出てくるのが
大変気になります。
寺院の聖職者の何人かは
ウィキペディア(英語)
性的暴行スキャンダルに関与し、
2004 年に長期の懲役刑を
言い渡された。
この内容について
調べてみたところ、
ワットサムプラーンの創始者である
僧侶Bhavana Buddho氏が、
1988年〜1995年にかけて養子にした
チェンマイやメーホーソン出身の
未成年少女を強姦したとして
有罪判決を受けたそうです。
「寺院の聖職者の何人かは」とあるので、
創始者だけではなかったようですが、
そのあたりの詳細は情報がなく
わかりませんでした。
一修道院長の大スキャンダルとして
タイ中で話題になり、
タブー視されたことにより、
寺院は一時期放置され、
訪れる人は減り、
一時期は荒廃したそうですが、
現在ではきちんと
メンテナンスされています。
実際、我々が訪れた時も
地元の人も観光客も訪れる
人気スポットに戻っていました。
それにしても
僧侶Bhavana Buddho氏は
7日間にも及ぶ断食瞑想ができるのに、
いやはや、
性欲には勝てなかったんですね。
一体なんのために
厳しい修業をなさったんでしょうか。
☆ワットサムプラーンに行けるツアー☆彡
ワットサームプラーンへの行き方
バンコク市街からのアクセスは
決して良くはありません。
大きく分けて
以下の行き方があります。
料金の安い順に並べると…
- 鉄道+バス
- 鉄道+タクシー
- すべてタクシー
- オプショナルツアーに申し込む
といったところでしょうか。
我々は、
今回2の方法、
鉄道+タクシーで
ワットサムプラーンに
アクセスしました。
ワットサムプラーンは、
MRTブルーラインの
ラックソーン駅が最寄りです。
とはいえ、
ラックソーン駅から
22kmも離れているので
バスかタクシーでの移動は
必須となります。
ラックソーン駅からバスで行く場合
下調べをすると、
ラックソーン駅からは
84番エアコンバスで移動
(黄色い84番のバス)。
他のオレンジ色等の84番バスや
一部の黄色の84番バスは
行かないとのこと。
この
「一部の黄色の84番バスは行かない」
というのが、
なんともクセモノですね。
黄色の84番に乗ればいいって訳では
ないのですね。
ちなみに、バスは日中
30分~60分間隔で来るようです。
このバスに乗ることができれば、
料金は24B程度のようですので、
タクシーノ1/10と考えると激安で、
かなり魅力的ではあります。
しかし、
待てども待てども
バスが来なかったとか、
黄色の84番に乗ったのに
やはり別の場所に行ってしまったなど、
公共交通機関での
アクセスの情報については、
確実性が非常に曖昧です。
我々は海外旅行であっても、極力、
公共交通機関を利用するようにしていますが、
今回は久々の海外旅行ということもあって
時間短縮と確実性を重視し、
ラックソーン駅から目的地まで、
タクシーを利用することにしました。
タクシーで行く場合
タクシーで行く場合、
問題は、
どこからタクシーに乗るかです。
バンコク市街から
タクシーに乗ると
かかる時間は約1時間。
料金は350B以上はかかります。
人数が多ければ、
バンコク市街からタクシーに乗るのが
よいかと思います。
我々は2人なので
鉄道で、
MRTブルーラインの
ラックソーン駅まで行き
そこからタクシーを拾うことにしました。
公共交通機関を使うと、
現地の人の暮らしを
直に感じることができるので
おススメです。
ラックソーンに着きました。
メータータクシーは
駅周辺にたくさんいたので、
すぐに拾えました。
かかった料金ですが
MRTブルーライン
シーロム駅
↓ (運賃 一人43B/27分ほど)
MRTブルーライン
ラックソーン駅
↓
ラックソーン駅から
ワットサムプラーンまで
タクシーで所要時間30分ほどで
料金は205B
トータルで296Bでした。
すべてタクシーで行くより
お安く済んだと思います。
ちなみに帰りは、
そばの大通りまで出て、
流しのタクシーで
ラックソーンまで戻りました。
流しのタクシーがあまり
通らないという情報もありますが、
我々が行ったときは、
すぐに拾えました。
オプショナルツアーで行く場合
子供や高齢のご家族がいたり、
見知らぬ土地で
自身で移動するのが
面倒だったりする場合は
オプショナルツアーに
申し込みをするのも
一つの方法です。
我々も海外旅行初心者の頃は、
よく利用していました。
オプショナルツアーの
メリット・デメリットをまとめてみました。
メリットとしては、
- 現地ガイドが付くので、
観光地の説明を受けたり、
質問をしたりできる。 - 手配された車に乗っていれば
目的地に着く。 - 効率よく観光地を巡ることができる。
デメリットとしては、
- 自分の希望しない場所が
プランに含まれていることがある - 気に入ったところを見つけても、
タイムスケジュールがあるので、
ゆっくり留まることができない。 - 別の家族やグループと同乗するので、
そこそこ気を遣う。 - 料金は自身で行くよりも、
かなり高くなる。
海外旅行に慣れていない方は、
オプショナルツアーを
積極的に利用していいと思います。
別のグループや家族と一緒になることを
デメリットとして記載しましたが、
考え方によっては
楽しくもあります。
我々も、
ランカウイ島の川遊びで
ご一緒になったご家族や、
ベトナムで人形劇を観た後、
食事をご一緒したご夫婦など、
オプショナルツアーで出会った方との
いい思い出はたくさんあります。
ワットサムプラーンへ
行くことができるツアーは
コロナ禍でしばらく
催行中止されていましたが、
最近になって
徐々に再開されているようですので、
いくつか紹介しておきます。
ツアーで行くことをご希望の方は、
ココから予約もできますので、
是非ご利用ください
ワットサムプラーンの入場料
入場料はありません。
いろんな意味で
かなり見ごたえがありますが、
無料です。
行くまでが遠くて、
若干交通費がかかりますが、
無料は嬉しいですね。
ただ、白い衣装で丸坊主の、
尼のような女性が
ウジャウジャいて、
高額ではありませんが、
寄付?お布施?賽銭?
ともかくお金をしきりに要求されるので、
ご注意ください。
お話に付き合っていると、
ゆっくり観光ができません。
感じよく、
笑顔で話しかけてきてくれますが、
だんだんお金が目当てであることが
わかってきます。
結構しつこいです。
賽銭・寄付をねだる白い衣装の女性たちの正体は「メーチー」
この賽銭や寄付をねだる
白い衣装で丸坊主の、
尼のような女性は
「メーチー」と呼ばれる方々だそうです。
このメーチーさんたち、
集団で自主的に
仏教を学んでいるという位置付けで、
僧侶ではないとのことです。
タイの仏教界は
今だに男尊女卑がまかり通っていて、
女性が僧侶になれないというのは
差別というより
慣習のようなものだそうです。
タイではテーラワーダ仏教が
国家的なイデオロギーとして信仰され、
僧侶はさまざまな特権を持っていますが、
出家して僧になる権利は
男たちが独占しているそう。
女もメーチーと呼ばれる
尼もどきのようなものにはなれますが、
あくまでも熱心な女性信者という扱いで、
正式な僧侶としては認められず、
僧侶のシンボルである
黄衣を着ることは許されず、
白い修行服しか着ることができません。
たまに黄衣の女性を見かけますが
タイではなく、
スリランカで得度した女性だそうです。
ワットサムプラーン観光に必要な持ち物
靴下持参必須です!!
理由は後から説明しますが、
捨ててもいいような
いらなくなった靴下でよいので、
できれば必ず、持っていきましょう。
暑いのでサンダルに裸足、という方が
ほとんどかと思いますが、
それでもカバンに一足
入れておきましょう。
※靴下は、
ワットサムプラーンだけでなく、
タイの寺院めぐりで
けっこう役に立つことが多いです。
初めて行かれる方は
騙されたと思って、
是非カバンの中に一足、
忍ばせておいてください。
ワットサムプラーン観光
ワットサムプラーンに着きました。
タクシーを降りたところで、
記念写真を1枚。
うーん、日本にはない、
独特の建物です。
大木に囲まれた
木製の橋を渡ります。
すると現れたのは大きな亀。
どうやらこれも、
建物のようですので、
近くに行ってみます。
亀の口が入り口になっています。
亀の手だけでもこの大きさ。
中に入ってみます。
これがひょっとして
創始者Bhavana Buddhoさん??
要所要所で、このような写真や、
時には絵が出てきますが、
ガイドさんを付けていないので、
誰なのか全くわかりません。
奥に進むと地下道が続いています。
途中にこんなものがありました。
これは仏足石らしいです。
薄暗くって、人もいなくて、
少々不気味でした。
通り抜けると
建設にあたって寄進した信者達の
手形や足跡が残されています。
巨大クジャクや…
巨大象。
象の足に触れてから自身の足を触ると
象のような力強い足腰になるらしいです。
日本で「象足」と言えば、
足首にくびれがない寸胴脚
という意味ですけどね。
大仏です。
ここ、土足で入れません。
靴を脱いで、
照りつける太陽で
チンチンに熱くなった
アスファルトやレンガの上を
歩いて移動しなければなりません。
靴下必須です。
我々は靴下がなかったので
地獄でした。
写真を見ていただければ
お分かりいただけるかと思いますが、
熱いので日陰に足を乗せ
写真撮影しています。
本当はもっと大仏に近づいてから、
撮影をしたかったのですが、
ひなたに行くと、
立っていられなかったので、
仕方ないですね。
大仏の下まで来ると、
なぜか、この数珠のような
茶色い木の玉の連なりが、
大仏の周りをグルグルと
電動で回っています。
回すことに何の意味があるのか…
無意味に笑えます。
大仏の脇にあるお堂。
お堂の中は派手派手です。
なかなかの映えスポットでしょう。
いよいよ塔の真下まで来ました。
迫力ありますね。
入り口には
メーチーさんがたくさんいて、
上の写真のような、
ストローや紙で作られた
お花を手渡され、
けっこうな勢いで
しきりに何か話しかけてきますが、
言葉がわからないのでただニコニコ。
少しあとになってわかったのですが、
お花の茎の部分になっているストローに
縦に切り込みがあって、
そこにお札を挟めって意味だったみたい。
ずっとわからないフリで通しました。
お坊さんに
賽銭や寄付をねだられることって
日本のお寺では
絶対にないので、ちょっと抵抗あります。
お花の形状的に、コインではなく、
お札しか挟めないのがミソですね。
靴を脱いで、裸足で中に入ります。
入り口で、
小さな花輪(レイ)のようなものを
渡されました。
このレイについても、
またもやメーチーさんが
何かしきりに説明しているけど、
何を言っているのかよくわからないです。
きっと金絡みだろうなって思いました。
さてさて、ここから
龍の体の中を通って
塔のテッペンまで登ります。
中はこんな感じです。
裸足でかなりの距離を登るので、
足裏が汚れます。
靴下必須!!
窓は一切ありません。
エアコンもありません。
日陰ですが、蒸し暑いです。
ところどころに扇風機があります。
ちなみにbunの横をゆく
後ろ姿の白人のお姉さんは、
修業のように小走りで
この長い坂のスタートとてっぺんを
行ったり来たり何往復もしていました。
そんな白人の男女が数名いました。
スポーツジムの代わりにしてますか?!
何かの罰ゲームですか?!
旅っておもしろいですね。
てっぺんより、
一つ下の階まで来ました。
メーチーさんから金箔を買えば、
この仏像に貼り付けることが
できるみたいです。
タイでは、このように
金箔を貼る行為を
「ピット・トーン」と呼び、
自分の身体の悪いところと
同じ個所に金箔を貼ると
快癒すると信じられているそうです。
この階にある階段をのぼると、
いよいよてっぺんです。
てっぺんに着きました。
田舎ですが、タイの景色が見渡せます。
入り口に建設中の
龍のゲートもよく見えます。
すぐそばに見下ろすことができる
龍の塔の、
龍の手の部分に、
鳥が巣を作って子育て中。
カワイイなってじっくり見たいのですが、
実はてっぺんに着いてから
ずっとひとりのメーチーさんが
我々のそばにくっついて、
「どこから来たの?」だとか、
「この鳥の名前は○○よ」みたいに
ずっと英語で話しかけてくるんです。
写真もゆっくり撮れない( ;∀;)
センターにはこのような仏像があって、
入り口でもらったレイは、
ここにレイを供えて、
お祈りしつつ、
脇にあるシルバーの賽銭箱に
賽銭を入れろってことです。
賽銭のおねだりばかりで、
イヤになりますが、
てっぺんに着いてから
ずっと我々につきまとっていた
メイチーさんは
この賽銭箱に手持ちのコインを入れて、
レイをかけて、お祈りしたら、
やっと我々から離れてくれました。
ねだられると
逆にあげたくなくなるのが
心情というもの。
入れたのがコインだったので、
メイチーさん、
ちょっとムッとした表情でした。
つきまとわずに、
放っておいてくれたら
もうちょっと弾んでもよかったのに。
これが龍の頭部分。
龍の頭の下には
布袋さんによく似た
仏像(?)もあり、
地元の人が熱心に
お祈りされていました。
龍の頭の下で記念撮影。
この後は同じく龍の体を通って
入り口まで下りました。
最後は
入り口付近にあった仏像を見て
終わりました。
帰り際
ノドが乾いたので、
氷がたくさん入った
オレンジジュースを購入。
お値段10B(約40円)、安い。
アイスや、
串にささった肉団子みたいな、
軽食の小さな露店は
いくつも出ていますので
ご安心ください。
すごい色です。
ノドの渇きに任せて
ストローでゴクゴクと吸い上げると
めちゃくちゃ甘いです。
想像通りです。
氷をしっかり溶かしながら飲むと
バヤリーズの
オレンジジュースのようでした。
この日の体感温度は37度位で、
立っているだけで汗だくだったので、
キンキンに冷えていて
美味しかったです。
休憩も入れて、
ざっと2時間以上観光してました。
結構広くて、
見るところだらけなので、
行かれる際は
時間にゆとりを持って行きましょう。
ワットサムプラーン、
真面目なのか不真面目なのか
よくわからない、
実に怪しく、
楽しい施設でありました。
B級スポットや、
珍スポットがお好きな方は
タイを訪れた際、
ぜひ行ってみてください。
では、
ワットサムプラーン観光レポート、
これにて終了いたします。
☆ワットサムプラーンに行けるツアー☆彡
※現在ワットサムプラーンのツアーを
安心して予約できるサイトは
klookです。
klook内で検索するときは
「ナコーンパトム」と検索すると、
スムーズに探せますよ。