キンキーブーツ 2022.11.13 大阪公演 感想

観劇・映画鑑賞レポ

キンキーブーツ 
2022年11/13 13:00公演を
観に行ってきました。
開場時間はあいにくの大雨。
それでも会場は満席でした。

今回はローラ役が
三浦春馬さんから
城田優さんへ
変更となったことが
大変話題で
チケットもすぐに
SOLD OUTでしたね。

手に入らずに
観られなかった方も
いらっしゃるのではないかと
思います。

このミュージカル、
シンディ・ローパーが
作詞・作曲していて、
振付も含め
クラブミュージック好きには
たまらない作品だと思います。

会場には
キンキーブーツのTシャツを着た
ファンの方もたくさん来ていて、
幕が開いてローラが登場すると
手拍子で大盛り上がりでした。

私自身も、
城田さんが
どんなローラを演じるのか
楽しみに来たわけですが、
事前にネットで
評判や口コミを見ると、
三浦春馬さんと比較しての
酷評がチラホラ。

三浦春馬さんの一件は、
本当にショックなものでしたから、
仕方ないのかもしれません。

しかし、
今回のキンキーブーツを観て
思ったのは、
城田さんのローラは、
三浦春馬さんのそれとは全く別物
ということです。

城田さんは城田さんで、
ちゃんとご自身のローラを
作り上げられていたと思います。

だから比較はせずに、純粋に、
今回の公演を観た上での
感想を述べたいと思います。

小池徹平さん (チャーリー役)

いつも思うのですが、
小池さんの凄いところって、
歌が上手いとか下手とか
そういう次元の話ではなく、
セリフの延長上で、
セリフと全く同じ声で
そのまま歌を唄えてしまうところが
本当に凄いなって思います。

すごくミュージカルに
向いているなって
感じます。
セリフと歌の境界線を感じないです。
話している声も
歌っている時も
ずっと同じ声。
ミュージカルで
素晴らしい歌声を披露することは
大切かもしれませんが、
ドラマを伝えることが
一番大切ですよね。
小池さんはそれが
自然にできてしまうのです。
声を張り上げずとも、
劇場全体にちゃんと届く
澄んだ声も魅力です。

あの華奢な体で
一日2公演
しっかりと演じられているかと思うと
どこにそんなパワーが
潜んでいるのかと
感服してしまいます。

ソニンさん (ローレン役)

ソニンさんも
気がつけばもう
39歳なんですね。
最近はテレビドラマで
大人の女性の役を
演じられているのを
見かけます。

でもこのローレン役は
大人の女というより、
まだ若い、
キュートな女の子ですが、
40歳目前の女性とは
思えない可愛らしさでした。
ソニンさんって
大人の女性も、
少女も、
両方できるお顔立ちですね。

チャーリーを励ます言葉も
温かみや重みが感じられて
すごくよかったです。

恋ごころを抱きつつも、
いつも明るく元気、
芯を曲げないローレン、
ソニンさんの当たり役だと
思います。

城田優さん (ローラ役)

城田さん、
想像以上に肌が白くて、
足が長くて細くて、
キレイでした。

肩幅がめちゃ広いので
やはり”男”って
感じですけどね。

わかってはいたものの、
まず最初に舞台に
現れた時に思ったのは
「デカイ!!」
ということ。

190㎝の身長の方が
15㎝超のヒールを履いて
舞台に立っている訳ですから、
2m超えてます。まぁデカイ。
それでもって
男性としてはかなり小柄な小池さんや、
ソニンさんが出てくると、
パッと見で50㎝以上の身長差が
あるようにも見えてしまい、
まるで二人が小学生くらいの
子供のようでした。
そこはご愛嬌ですかね。
アンサンブル含め、
他のキャストが
比較的小柄な方が多い中、
城田さんだけ突出してデカイので
全体の見た目のバランスは
正直なところ、
あまり良いとは
いえないかもしれません。
ですが、
その「大きさの違い」だけで
おもしろく見える部分も
何度かありました。
また、
その大きさのおかげで、
差別を受けがちな
ドラァグクイーンは
ごく自然に体現できてます。
(こういうオネエいるよな)
って感じです。

城田さんの評判について
ネット上の口コミを見ると、
「手足をばたつかせているだけ」
などと、
ダンスを酷評をされていますが、
考えてもみてください。
あの大きな体を捌くだけで
かなり大変かと思います。
あれだけ手足が長い、
大柄な方が、
15㎝以上のヒールを履き、
あのようなクラブダンスを、
自分よりはるかに小さい方に囲まれ、
角度やステップを彼らに揃えて
踊らなくてはいけないのです。
多少キレがないように
見えてしまうのは
仕方がないような気がしました。

そんなことより、
今回城田さんが
この役を演じてくださったことに、
私は大変感謝しています。

なぜなら、
城田さんが演じたことにより、
キンキーブーツそのものが、
今後も日本で
大切に上演されていくと思うからです。

三浦春馬さんの件がありますから、
今回ローラの役を演じる方が、
城田さんであっても、
別の方だったとしても、
何かしらの批判を受けることは
容易に推測できました。
それは城田さんも
十分にわかっていらしゃったかと
思うのです。
それなのに、
腹を括って覚悟の上で
この役を演じた城田さんに、
私は男気を感じますし、
本当にそれだけで感謝です。


言葉尻を捉えて
城田さんのことを批判する
口コミなども見かけますが、
意地悪な心や
曲がった心で臨んで
やり遂げられるほど、
一つの舞台を作り上げるというのは
甘いものではないと思います
し、
主役を演じる訳ですから、
他のキャストや
大勢のスタッフさんが
城田さんを
主役と認めて、
迎え入れ、支え、
それで今回のキンキーブーツが
できあがったということです。

城田さんが
演じてくださったことにより、
近い将来、
別の俳優さんが
ローラを演じる日が
来るかもしれないなって
思いました。
楽しみです。

城田さん、
本当にありがとう。

まとめ

この作品、
やっぱりとても好きです。
次に観られるのは
いつになるかわかりませんが、
今後も日本で上演されるよう
応援していきたいです。
会場に来ていた皆さんは
とても温かい目で
キンキーブーツを応援されている様子でした。

以上、キンキーブーツ観劇レビューでした。

オリックス劇場、20列目センターより少し上手側から撮影
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