柴犬みね14歳10か月、特発性前庭疾患になりました。

愛犬との暮らし

※当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

7月24日が誕生日の我家の愛犬みね。
昨年の7月には北海道・旭川を我々とともに元気に旅し、その直後に14歳を迎えました。
これまで病気とは無縁のみねでしたが、14歳の秋に初めてヘルニア(グレード2)にかかり、投薬治療を行い、完治するまでに数カ月を要しました。
そこから少しずつではありますが、みねにも「老い」というものを感じる日々が続いています。
あと2か月で15歳。
老いは皆に平等なので、仕方ありませんよね。
13歳まではソファーの背中を飛び越えるほど元気だったのですが、ヘルニア罹患後は段差もちょっぴり苦手になりました。
座っている我々の膝に飛び乗ってくることもなくなりました。
寂しい気持ちもありますが、それでも同じ14歳のワンコと比べると、若々しく元気いっぱい。
これまで病気で病院を受診したことが生まれて一度もないほど、健康で親孝行。
そんなみねは、我々の自慢でもありました。
ですが昨日、とうとう初めて内科で診療を受けることに・・・。
これまで一貫して元気だっただけに、我々のショックも大きく、今はみねのことが心配で何も手につきませんが、我々自身の記録のためにもせめて今の状況をブログに残していこうと思っております。
この記録が少しでも同じ症状に悩む愛犬家の方々の役に立てれば幸いです。

夜、食事もおやつも終えたみねの具合が急変しました。
いつもどおり16時頃に夕方の散歩に行き、排泄も済ませ、帰ってからすぐに食事を欲しがったので、18時には夕食をあげて完食し、夕食後のおやつもすべて食べていたのですが、21時過ぎに食べたもの全てを吐き戻してしまいました。
吐き戻しは健康なワンちゃんであっても時々あることです。
最初はいつものことかと思っていたのですが、今回は何だかみねの様子がおかしい。
いつもと違う。
1度吐いた後も気持ち悪いようで、結局3回ほど吐き戻した後、吐き戻しの途中で自ら飲んだ水も、さらに2回に分けて吐いてしまいました。
そして、ぐるぐると回り出し、まっすぐ立てず、眼球の焦点が合わずに左右に目がちらちらと揺れ動いているのです。
今までに見たことがないような唾液もダラダラと出てきます。
頭も右に傾いてしまい、戻りません。
これはもう、ただごとではありません。
旅行で数回しか登場したことがなかったペットカートにみねを乗せ、普段予防接種などでお世話になっている病院の夜間診療に慌ててタクシーで向かいました。
これまであまり活用できていなかったけど、今回ばかりはこのペットカートがあって命拾いした気持ちです。
ふらつきからかパニック状態で抱っこするのも困難だったのですが、ペットカートの中に入れたら少し落ち着いて、おかげで何とか体重10キロのみねを運ぶことができました。
外してケージだけにもなるので、タクシーの運転手さんも我々が犬と一緒に乗車することをスムーズに受け入れてくださいました。

こんなときのためにも、ペットを飼うなら分離式のカートは必ず持っておくものですね。
我々が使っているは↓↓↓のカートです。

ちなみにこちらのカート、15キロまでOKなので、メスの柴ワンぐらいなら運べる大きさです。
柴ワンは微妙に大きいので、何か買うときサイズに迷いますよね。
だけど、こちらのカートな10キロぐらいの柴ワンであればきっと大丈夫だと思います。

病院に向かう途中も、カートの中でずっと荒い呼吸をし、眼球も相変わらずちらちらと横に細かく揺れ続けています。
心配でなりません。
幸いにもタクシーの運転手さんがとてもいい方で、我々の不安な気持ちに寄り添って優しく接してくださり、不安の中涙が出そうでした。
受付を済ませ、まず看護師のお兄さんがみねの様子を見たところ、中耳炎や外耳炎、前庭疾患の可能性が高いとのことで、順番に診察することになるのでしばらく待つように言われました。
(ってことは、他者の順番を飛び越えて緊急対応するほどの状態ではないのかな…)と思いましたが、順番を待つ間も、みねはカートの中で1度水分を吐き戻しました。
カートの中は垂れ続ける唾液でびっしょり濡れています。
20分ほど待って診察室に入り、ようやく先生に診ていただき、みねの症状から3つの可能性を挙げられました。

①老犬の特発性前庭疾患

②中耳炎・内耳炎などの末梢性前庭疾患

③脳炎や腫瘍などの中枢性前庭疾患

先生の診立てでは①の老犬の特発性前庭疾患の可能性が高く、もし①である場合は血液検査やCT、MRIなどの検査を実施しても、異常は何も出ないとのこと。

特発性前庭疾患。。。
我々はこのような病気があることを知りませんでした。
症状としては、前庭異常で平衡感覚を失い、いわば船酔いのような状態になっており、目が回っているためまっすぐ立って歩くこともできず、気持ちが悪くて吐いてしまうんだそう。老齢のワンちゃんによくあるらしく、発症の原因は不明とのことです。
ネットで調べてみると、主な症状として、
・急な頭の傾き(斜頸)
・黒目が横に流れる(水平眼振)
・回転する(回転性眼振)
・ 同じ方向にグルグルと歩き回ったり(旋回運動)
・立ち上がれず横になって転んだまま一方向に回転したりする。
・ 気持ち悪くなって嘔吐したり、食欲不振になったりする。

うーん、ほとんどの症状がみねにあてはまっています。
数週間から数か月かかるが、自然治癒するため、対症療法として吐き気止めの薬を処方し、安静にして回復を待つことになり、治っても首の傾きが残ってしまうことがあるんだそう。

そう言われれば、普段から頭の傾いた老齢のネコや犬、見かけたことあるな・・・。
②や③である可能性も否定はできず、もしそうであったとしても、みねの年齢から考えると、外科療法で手術をするというよりは、症状を抑えて普通の生活を送れるようにもっていく内科療法が望ましいという説明を受けました。
私も少しずつではありますが、どんなに愛していても一生一緒にいられるわけではないと覚悟し、日々心の準備はしているので、とにもかくにも、みねのしんどさを取り除いてあげたい。
生活の質を下げずに一日一日を送らせてやりたいと伝えました。

先生もそれに共感してくださり、吐き気止めの注射を打ってもらい、ステロイドのお薬をもらって帰宅しました。
注射で投薬されたのは「セレニア」という制吐剤です。
参考までに、自宅で服用するように処方されたステロイド薬は「プレドニゾロン」、制吐剤は「マロピタット60」です。
ちなみに、ステロイドは②や③の可能性を考えて出されたお薬。
もしステロイドを飲んで劇的に良くなるのであれば、①ではなく、②③のどちらかの可能性が高いと言われ、そのときはそのときで、今後の治療はまた別のものになるとの説明でした。
お散歩もしばらくは我慢して安静に、そして食事は数日間は無理をさせず、食欲を示したら柔らかいものを少しずつ与えていくようにと。
無理に食事をさせようとすると、誤嚥性肺炎になってしまう可能性があり、そちらのほうが危険だと言われました。
また、ふらつきがある間はトイレも失敗してしまうだろうと言われました。
帰りのタクシーの中で、薬が効いてきたのか、スヤスヤと眠り始めたみね。
呼吸はまだ荒いですが、発症時の辛そうな表情が少しだけ和らいでいるようにも見えます。
注射が効き始めているのかな。
結局帰宅したのが24時前。
みねはカートの中で落ち着いて寝ていたため、そのままカートからキャリー部分だけ外して床に置き、
我々もベッドではなくリビングに布団を敷いて、みねのそばで眠りました。
夜中に起きてキャリーから出ようとしたのでサポートすると、キャリーから出てお水を少し飲みました。
まっすぐ歩けないので支えてやると、普段寝ているマットの上に行き、また眠り始めました。
明方4時頃、みねがゴソゴソしている様子があったので電気をつけたら、トイレに行こうとしているのにうまく歩けずたどり着けない様子。
再び体をサポートをし、トイレまでは行けたのですが、フラフラしてうまくトイレに乗ることができず、外してオシッコしました。
でも、排泄ができているのは安心。
それに、トイレまで行こうとするあたり、本人の意識ははっきりしているようです。

5月7日朝のみねちゃんの姿です。
頭をまっすぐ保つことができないため、ずっと右向きで横になっています。
お医者さんいわく、右の前庭に異常があって右に傾いてしまうけれども、本人はまっすぐのつもりなんだそうです。
平衡感覚がないときって、人間でも本当にしんどくて気分が悪いので、かわいそうでなりません。
タオルをかけているのは、たくさん出てくるよだれを吸収させるためです。
みねはとてもキレイ好きで、自分のテリトリーや体を汚すのをとても嫌がるワンコなので、少しでも快適に過ごせるようにいろいろトライしています。

昨夜はみねのそばに布団を敷いて一晩過ごしました。
みねが眠らなかったらどうしようと思っていましたが、ちゃんと静かに眠ってくれました。
体調不良を治すには睡眠が一番だと思うので、その点は少し安心。
ただ、食事はまだ進まないみたいです。
先生は2、3日は無理に食べさせなくてもいいとおっしゃっていましたが、
水も夜中に飲んだきりだから、このままだと衰弱してしまうかもしれません。
家を空けるのすら心配ですが、まったく動かないため、看護に役立ちそうなものと、流動食を求めて昼前に近所へ買物に出ました。

シリンジとドレッシングのボトルを100均でゲット。
夜中に自ら水を飲んで以来、何も口にしてません。
さすがにお水ぐらいは飲んでほしいので、器を口まで持っていってやるのですが自分では飲めない様子。
スプーンであげてもうまく口に入らないので、何か口に直接運べるものはないかと買ってきました。
シリンジは使ってみたけど却下だな。
ドレッシングのボトルがなんと大当たりです。
お水もたくさん入るし、何よりも、水を入れやすいです。
ボトルの先を歯の間に入れて口に水をいれてやると、少しだけお水を飲んでくれました。
はさみで口を切るタイプを選んだので、穴の大きさも自分で調整できます。
元気になったらお粥みたいなものを作って、大き目の穴をあけてお粥を口に運んでやれるかもしれない。
左の流動食は高齢犬用の「わんわんカロリー」というもの。
店に置いてあって、その場でネットで調べたら評判がよかったので購入してみました。
みねのように頭を自由に動かせなくなっている状態でも、スティックなら口の横側から注入できそうだったので、スティックタイプを選びました。
まだ食欲はないみたいで、一口だけ口に入れてくれました。
コーンポタージュ味でとてもやさしいおいしそうな匂いがしているので、元気が出てきたら必ず食べてくれそう。

缶タイプもあります。

そして15時頃、ようやく起き上がろうという意思表示を感じたため、ひょっとしてトイレではないかと思い、ペットシーツを敷き詰めたエリアに抱っこして置いてやると、すぐにオシッコしました。
昨日トイレにきちんと乗れなかったので、トイレはやめて、トイレのあったエリア一面にペットシーツを敷き詰めておくようにしたのです。
正解でした。
よかった。
12時間ぶりのオシッコで一安心です。
でも、オシッコの座り姿勢も、支えてやらないと倒れてしまいそう。
16時現在、ペットシーツを敷き詰めたエリアでみねはふらつきながらも起きています。

飼い主としては、姿勢を自ら変えてくれたのが何よりです。
朝からずっと同じ姿勢だったので、この調子でいけば床ずれができてしまうのではないかと心配していました。
まだふらふらで、自分ひとりで歩くことは難しいですが、上の写真のように頭を上げる瞬間が何度かあったので少しだけ快方に向かっているような気もします。
写真だけ見ると、元気なワンちゃんに見えますよね。
みね、一緒に頑張ろうね。
今夜もお母ちゃんは隣で寝るからね。
ずっとそばにいるよ。

みねはずっと眠っています。
午前中はお水も飲まず、オシッコもしません。
散歩に行くというより、出すものを出したいのではないかと思ったので、朝カートに乗せて外に出て、家を出たところの毎日オシッコをする場所に下ろしてやりましたが、自分では立っていられないので、まだ早かったかもしれません。
でも座り込んでいるみねをよく見ると、オシッコがチロチロと出てました。
オシッコをしたというより、条件反射で少しだけ出てしまったという感じ。
昼前に流動食を与えてみましたが、2口分ぐらい飲み込んで拒否。
ポカリスエットは流し込んだら少し飲み込んでくれました。
昨日買ったわんわんカロリーをなんとか接種させたところ、急に立ち上がったと思ったら、トイレに行きウンチ。
そしてウンチの後にオシッコ。
ウンチは固形と一緒に下痢便も出たけれど、出したいものが出せてよかったです。
めまいでまっすぐ歩けないのに、ちゃんとトイレに乗ろうとするみね。
本当にお利口さんです。
実は今日はお母ちゃんの心が不安定になってしまい、何度か号泣してしまいました。
だって、一昨日まで元気におやつをねだっていた子が、ごはんを完食していた子が、急に目の前から消えてしまったんです。
台所に立っていると、いつも「おいしいものはあるかい?」って訪ねてきてくれた子が突然いなくなってしまったんです。
一番辛いのはみねだと分かっているのですが、自分の元気はみねの元気あってこそなんだと痛感した一日でした。
毎朝元気にみねと散歩できることって、本当に幸せなことだったのを思い知らされました。
夜も再度流動食をあげてみたけど、少しだけ飲み込んで後は拒否。
病院でもらった薬をあげたいので口にいれても吐き出してしまい、結果噛まれて流血してしまいました。
それでも何とか薬を飲み込ませました。
その後自分で歩き出して、大量に水を飲みました。
水分を自ら摂取してくれて喜んだのもつかの間、歩き出してどこかに行こうとするので、慌てて部屋に連れ戻したところ、薬も水も嘔吐してしまいました。
気持ち悪くて吐く場所を探して歩き出したみたいです。
でも、ヨタヨタではありますが、自分の足で少し歩けたので、昨日よりはマシなのかもしれません。

今日は朝起きて自分から移動して水を大量に飲み、そのあとオシッコもトイレの上でしてくれました。
フラフラなのに、ちゃんとトイレでしようとしてくれます。
子犬の頃にトイレを教えてからは、いつも必ずトイレを使おうとしてくれる姿には頭が下がります。
でも、食事は進みません。
眼振(目のちらつき)はまだありますが、眼振の速度が遅くなったのと、頭を上げていることができるようになりました。
自分の目をこちらにむけることもできるようになりました。
ひどい時は目を合わせることが全くできなかったので少し嬉しいです。
ただ、流動食をあげたら吐き戻してしまったので、まだまだ気持ち悪いんだと思います。
眼振が治まるまでは、気分悪いですよね。
何もしてやれない自分が本当にもどかしいです。
今日はお母ちゃんまでめまいと発熱に襲われ、みねとおかあちゃん共倒れになってしまいました。
明日も少しでもいいので、みねが快方に向かいますように。

5月10日(罹患4日目)

おかあちゃんの不調はなんとか復活しましたが、みねの症状は平行線。
気持ち眼振の速度がさらにゆっくりになったかもしれません。
強制給餌をしていますが、嫌がります。
嫌がるみねの口に無理やり食べ物を押し込むのはとてもツラい作業です。
そして芯がしっかりとしているみねは、イヤな時は本気噛み。
お母ちゃんの手は傷だらけです。
それでも、明らかに痩せてきてしまっているみねを何も食べないまま放っておくわけにはいきません。
せっかく無理やり口に入れても、3分の1ぐらいは戻してしまいます。

病院に再度行くことにしました。
思うように食べてくれず、どんどん痩せてきているからです。
このままでは症状が治まったとしても、栄養失調で衰弱して動けないのではないかと思うのです。
同じ病気になった方が書かれているブログを見ると、食べれないときは栄養剤を点滴してもらったと記されていたので、そのような処置ができないか、病院に行って相談したら、すぐに対応してもらえました。
皮下点滴で栄養剤と制吐剤を一緒に投与してもらいました。

エリザベスカラーをつけて点滴を受けているみね。

帰りに毎日散歩していた大好きなクンクンエリア(毎日長時間クンクン匂いを嗅いでいる草むらです)に連れていき、カートから出してやると、おぼつかない足取りではありますが、外の風に当たって気持ちよさそうにしていました。
ブラッシングとマッサージをしてやり、そのあとオシッコをしてから下痢をしました。
強制給餌をし始めてから初めてのウンチです。
下痢はよくないかもしれないですが、強制的な給餌でも多少お腹に食べ物が入った気がして、4日ぶりのウンチに何だか少し安心。
家に帰って給餌を終えると、病院の往復と久しぶりの外出にお疲れのご様子で、爆睡でした。
お疲れ様、みね。

5月13日(罹患7日目)

今日は発症してからちょうど1週間です。

実は今日、再度栄養剤を点滴しに病院に行こうかと思っていたのですが・・・
強制給餌のときに、いつもより食べ物が入りやすくなったような気がして、そして、そのあと自ら立ってしばらく部屋をヨタヨタ歩いていたのですが足取りが若干しっかりしてきたような気もして、雨も降っていることだし、今日は様子見にしようかな、と。
ただ、昨日から今日の朝にかけて下痢をしていたので、飼主としての勝手な判断ですが、ビオフェルミンを朝夕2回飲ませました。
昼過ぎに雨が止んだので、道路が少し乾いてから、カートに乗せていつもの散歩コースを歩いてやりました。

やっぱり外の空気は気持ちがいいようで・・・
地面に下ろしていつものように時間をかけてブラッシングとマッサージ。
心なしか顔色がよくなってきたように感じました。
そのあとリードと首輪をつけると、300mくらいですが自分の足で歩いてくれました。
寝たきり状態による筋力の低下も心配だったので、本当に嬉しかったです。
少しずつですが快方には向かっているよう。

帰宅して、足を洗って、いつものように肉球にワセリンを塗ってやります。
塗り終わると自分の足で歩いて水を飲みに行きました。
飲み終わると廊下までまた歩いてくるではないですか。
近所の方が声をかけてくれ、少しお話ししたり、他のワンコと挨拶したりで、外にトータル1時間ぐらいいたのですが、だいぶリフレッシュできたようです。
まだ早いのではないかと心配でしたが、思い切って外に連れ出してみてよかったです。
そのあと再び給餌をすると、相変わらず嫌がってプリプリと怒っておりました。
怒る元気があるってことだよね。
よし、明日は朝と夕2回外に連れていってあげよう!

5月14日(罹患8日目)

昨日飲ませたビオフェルミンが功を奏し、下痢は見事にストップ。
今日から朝夕2度の散歩で、低下した筋力のリハビリを始めました。
歩き方はフラフラですが、外に行くのは嫌ではないようで、「散歩に行くよ」と言ってタオルでお尻を軽くたたくと、起き上がって玄関まで歩いてくれます。
そして嬉しいことに、朝夕2回、普通の固さのウンチをしてくれました。
食べる量が少ないので、大きさはとても小さいですけどね。
食べる&出すが生きる基本ですから、少しでも給餌がうまくいき、普通のウンチが出れば必ず治るような気がするのです。
全身マッサージをしてやると、寝たきりだった体が少しほぐれるようで、歩き方も改善が見られます。
我々は早く治って欲しい一心なので、どうしても「なかなか治らないな~」なんて考えてしまいがちなのですが、振り返れば先週の今頃は、寝ているだけでも苦しそうだったので、順調に回復しているんですね。
まだ自分から食べるほどの食欲は戻らないので、強制給餌です。
一度にまとまった量を食べるのは厳しいみたいなので、一日4回に分けて給餌しています。
でも昨日よりさらに餌が体に入りやすくなっている印象です。
たまに一口ゲロはしてるけど、回数はかなり減ったし、下痢も治ったので、順調に栄養を体内に吸収できれば、もっと体調も良くなるはず。
もともとはとっても食いしん坊でグルメのみね。
早く自分から食べ物を口にしてくれるのを待ってるよ。
みね、頑張ろうね。

5月15日(罹患9日目)

みねは我々がアイスやヨーグルトを食べると、そのあとのカップを舐めたいがために足元にスタンバイしているのが常でした。
でも、罹患してからは、大好きバニラアイスのカップを口元に持っていっても、気持ちが悪いのか顔を背ける日が続いておりました。
しかし、今日昼、久々にカップに残っているバニラアイスを口元に持っていくと、ペロペロと舐めたのです!!!
やっと少しずつ食欲が戻ってきているのかもしれません。
ただもちろん、あらゆるフードや大好きだったおやつはまだ口にしてくれません。
痩せてしまったので強制給餌は続行中です。
外の空気を吸うのはまんざらでもないようで、おぼつかない足で少しいつもの草むらをウロウロ。
そんな感じで今日一日は過ぎていきました。
そうそう、食欲がない中、少しでも栄養をつけてほしくて、高カロリー食を購入しました。
今日やっと自宅に届いたので、明日から流動食の中に混ぜて与えてゆきます。
購入したのは下の二種類↓↓↓。

エナジー500は補助食タイプで、粉ミルクみたいな感じでした。
20g×6包入っていて、1包100㎉なので、効率的にエネルギーを摂取させるのに便利だと感じました。

ワンラックは粉末状の総合栄養食で、いわばドッグフードと同じ役割を果たします。
ただ、買ってから気がついたのですが、今カリカリをお湯でふやかしてフードプロセッサーで流動食を手造りしているので、あんまり必要なかったかも。
要するにフードプロセッサーがあればカリカリを粉末にすることは自身でできますから。
でも旅行のときとか、フードプロセッサーが手元にないときに役に立ちそうです。
(みねは一緒に旅に出ると、急にグルメになってしまい、気に入ったおやつしか食べなくなることがあるので・・・)
いずれにせよ、今後間違いなくシニアとしてお世話することになるわけですから、今回のお買い物はいろいろと勉強になりました。
いろいろと便利なものがあるので、少し安心しました。

5月16日(罹患10日目)

今日で10日目かぁ~。
長いなー。
長いです。
みねがかわいそう。
お母ちゃんには傾きが少しでも改善するように全身マッサージをしてやったり、嫌がる君を押さえつけて強制給餌をしてやることぐらいしかできないよ。
何もできなくてごめんね、みね。
でもね、今朝散歩から帰ってきたら、なんだかみねの様子がいつもと違う。
うまく言えないんですけど、お母ちゃんから見たら、何かが違うんです。
ひょっとしてお腹減ってる?
何か食べたい?
そんなふうに感じたので、昨日アイスを舐めたのを思い出し、バニラっぽい香りのするものなら食べるかもしれないと思い、いつも昼のおやつに食べていた一口サイズのビスケットを口に持っていくと・・・
食べたー!!!!!
罹患後10日目にして初めて自分から食べ物を口にしたのです。
食べられるだけ与えたところ、合計7個食べました。
嬉しすぎる!!!!!
その後食料品の買い出しに行ったお母ちゃん。
思わず、昔みねがこっそりとまるまる1個盗み食いをしたことがある菓子パン「マーラーカオ」を買ってきました。
逆さまでごめん。

こんなもの絶対にふだん与えないけれど、今はともかくカロリーを摂取して、体重をもとに戻してやりたいのです。
しかし、昼食時に与えてみましたが、ソッポ向かれました。
いいよ、いいんだよ、今すぐにでなくても、5/20賞味期限だから、気が向いたら一口でも食べておくれ。
そしてビスケットは体が受け付けるのか、さらに10個食べてくれました。
うん、今日だけ昼までにビスケット17個食べたわけね。
素晴らしいです。
そして、お母ちゃんが食後に食べているアイスが気になるのか、フラフラとこちらに寄ってきたので、アイスのカップも舐めさせてやりました。
今日は最高だー!!!!!
みねが食べ物を自分から口にしただけで、こんなに幸せな気持ちになるなんて。
夕方の散歩から帰ったらでっかい虹が出ていたよ。

何だか、絶対治る気がしてきた一日でした。

5月17日(罹患11日目)

昨日少し食べたからか、何だかみねは朝から元気でした。
足元はおぼつかないのですが、散歩に行きったがっている様子。
催促されるの、久しぶり。
そして散歩に行くとウロウロキョロキョロ。
え?ひょっとして、おじちゃんのこと探してる??
おじちゃんとは、毎朝の散歩で必ず会う近所のおじちゃんのこと。
そのおじちゃん、必ずおやつを持っていて、みねにおやつを投げて与えてくれるのです。
おじちゃんが投げたおやつを口でキャッチして食べるのが、みねの朝の幸せタイムでした。
おじちゃんに会いたいんだ!間違いない!
そして、おじちゃん登場!!!
みね、駆け寄る(ちょっとヨロついているけど)!!!
そして、さすがにおやつキャッチは少しフラフラしてできなかったけど、
おじちゃんの手からちゃんとおやつをいただき、バクバクとすごい勢いで食べているではありませんか。
ゴールデンウィークは会えていなかったから、1ヵ月近くぶりの再会です。
あんなに寝たきり期間が長かったのに、おじちゃんのこと覚えてるんですね、ちゃんと。
老齢の特発性前庭疾患になると、認知症のリスクがグンと高まるとネットの情報で見たのですが、トイレもちゃんと決まった場所でするし、会う犬、会う人、ちゃんと覚えているし、みねは大丈夫そう。
昨日の積極的な食事がすこし身になっているからか、歩き方もだいぶしっかりしてきました。
そして、今日からこれまで食べていたおやつ、サプリメントについては全て食べるようになりました。
昨日まで拒否っていたお手もちゃんとやります。
カリカリは食べてくれないので、体重が戻るまでは強制給餌を続ける予定ですが、罹患して11日目、初めてもう大丈夫だって思えました。
長かったけど、良くなって本当に嬉しいです。
これから快方の一途をたどるでしょう。

5月21日(罹患15日目)

少し日が空きましたが、みねはとっても元気にしています。
まだちょっとふらつきや、微妙な首の傾きは残っているものの、そんなの気にならないほど心がともかく元気!!!
病気になる前より元気になった感じです。
相変わらずカリカリは食べてくれませんので、強制給餌は続行中。
ただ、食欲自体は物凄いです。
カリカリ以外なら何でも食べたいといった感じです。
以前のように散歩で草も食ってます。

毛並みの艶も徐々に戻ってきました。
お姫様気質であるみね特有の、強気で小生意気な態度もちゃんと戻ってきました。
あとは体重を頑張って戻そうと思います。

まとめ

我々が今回初めて経験した愛犬の特発性前庭疾患。
いったんこれで投稿を終了いたします。
みねは我々の心臓そのものであることを思い知らされた今回の出来事でした。
みねの元気=我々の元気です。
愛犬のいらっしゃるご家庭であれば、皆さん同じお気持ちですよね。

この特発性前庭疾患、再発の場合はともかくとして、我々のように経験がないと、初期症状がひどいので、その姿を目にしたとき、飼主としてはかなり驚き、焦ってしまいます。
「時間が経てば治る」と獣医に言われても、にわかに信じられないほどなのですが、言われたとおり治りました。
ただ、みねのように老齢で罹患すると、飲めない・食べられない期間があまりに長く、衰弱してしまうのがとても心配でした。
実際にみねも罹患して一気に2キロ以上体重が減ってしまいました。
それでも、治癒までに6週間以上かかるといわれているところを、みねは15日で驚異的に回復できたわけですが、簡単に我々がみねのためにやったことをお伝えしておきます。

  • 嘔吐があるときもポカリスエットをシリンジなどで飲ませる(食べられない初期は病院で点滴してもらうのもひとつの方法ですが、病気の子を外出させるのもある意味一苦労でかわいそうでもあるので、人間用のポカリが与えられるようであれば、自分で与えてみましょう。)
  • 心を鬼にして流動食を強制給餌する(眼振が少しおさまったら、めまいは少し改善されているはずです。仮に嘔吐してしまったとしても、半分だけでも胃の中に残ればそれでよしと思ってやりましょう。嫌がるし、汚れるし、つらいですが、頑張りどころです。愛犬の体力の維持のために栄養摂取は必須です。最初はみねも必ず一口分ぐらいの量のゲロをしていましたが、そのうちなくなりました。ただ、飲み込む力がないほどひどい時は、無理に与えると誤嚥し肺炎になってしまう可能性があるので、くれぐれも注意してください。
  • 少しでも改善が見られたら、気分転換で外の空気を積極的に吸わせてやる(寝たきりで部屋で24時間過ごすのは人間であってもつらいものです。カートに乗せて散歩道を歩いてやるだけで刺激になります。少し元気になったら地面に下ろして、体を支えてやりながら、土の上のいろんな匂いを嗅がせてやるのもいいと思います。)
  • 全身マッサージを毎日してやる(みねはカードで散歩に行っても、かならず地面に下ろして、全身マッサージをしてやりました。寝たきりで固まった体がほぐれるからか、とても気持ちよさそうにしていました。実感としてマッサージはとても効果的だった気がします。

経験談をブログに残してくださっている方がたくさんいらして、我々も本当に救われました。
今回の投稿が、少しでもどなたかの参考になれば幸いです。

タイトルとURLをコピーしました