愛犬みね、14歳。マイボーム腺腫の手術をしました。

愛犬との暮らし

我が家の愛犬みねちゃんは7月24日に誕生日を迎え、晴れて14歳となりました。
人間でいうと、77~78歳
80近いおばあちゃんです。

今年の5月にフィラリアと、ノミ・マダニ予防のお薬をもらうため動物病院を訪れ、ついでに健康チェックの血液検査を行いましたが、至って健康との結果をいただきました。
若い時分の俊敏さみたいなものはなくなりましたが、おかげさまで、毎日元気にお散歩し、
食欲もしっかりあります。
我々より早いスピードで年を取っていくのはとても寂しいですが、老犬になってからの、ちょっとおっとりとした感じも、愛らしくてたまりません。

そんなみねちゃん、20223年8月28日に、マイボーム腺腫の手術を受けましたので、その詳細をレポートします。

年齢を重ねたワンちゃんに非常によくある病気ですので、手術をするか否か、お悩みの飼い主さんもたくさんいらっしゃるのではないかと思います。
ぜひ参考にしていただければと思います。

マイボーム腺腫とは

マイボーム腺腫とは、眼瞼(まぶた)の皮脂腺であるマイボーム腺から発生する犬で頻繁にみられる腫瘍とのこと。
基本は良性腫瘍で、腫瘤が小さいうちは無症状ですが、大きくなってくると出血したり、眼球に接触して涙が多くなったり結膜炎を起こしたりするようになります。

ワンコは言葉を話せませんし、獣医師からだけの説明ではよくわからないこともあるので、家庭に一冊医学書があると、結構安心できますよ。
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マイボーム腺腫の発症時の状況

みねちゃんは4・5年前から、目の周囲を囲む黒い皮膚の部分に、イボののようなおできができました。

おできが出没した頃に獣医さんに相談をしたところ、見た目だけの問題で、頻繁に引っ掻いたり汁が出たりなどの支障がなければそのままでよいと言われました。

「もし治したいのであれば外科手術となり、身麻酔が必須となるため、今の健康な状態を維持できているのであれば、15歳までに決断してください」と言われました。

マイボーム腺腫の変化

しかし、なぜか数カ月前からおできが大きくなって、2023年7月の終わりくらいから、出血をするように……
何年んもかけてイボは育って変化しているようです。
みね自身も気になるのか目を足で掻いたり、涙も多くなってきました。
たくさん目ヤニも出て、しょっちゅう目元を拭いてやらないと追いつかなくなってきたのです。
本人も、頻繁に触られるのがイヤで、拭いてやる時にムキっとなるわけです。
基本みねさんは怒りんぼですからね。
出血の頻度も2日に一度ほどになり、これはもう、なんとかしてやらねば!!となりました。

動物病院で手術の申し込み

↑↑↑ 上の写真が、手術をする前の、みねの目元です。
横たわっているみねちゃんの目をどアップで撮らせてもらいました。
目のふちの下部にあるイボのようなおできが、マイボーム腺腫です。
お世話になっている動物病院は、夜間診療やや救急診療もしている、大阪では一番設備の整った病院です。
それでもみねは、避妊手術と予防接種でしか病院にかかったことがないという超健康優良犬。
とても心配です。

手術の流れについて

先生に手術の流れの説明を受けました。
日帰りの手術になります。
流れは以下の通り。

当日9:30~11:00
来院、預かり。
 ↓
13:00から16:00
念のため血液検査。
異常がなければ、麻酔の上、手術。
手術時間は15分ほど。
 ↓
18:00~19:00位にお迎え。

手術費用について

費用は3万円ほどとのことでした。
手術当日の朝ごはんは抜くように言われました。
毎回の食事をとても楽しみにしているワンコですので、食事抜きというのは大きな試練です。
食事抜くの、みねちゃんよりも見ている我々の方がツラいんですよね。
いやだなぁ。

約2週間後の8月28日に日程を決め、この日は帰宅。

8月28日、手術当日

病院の待合室でのみねちゃんです。
左目のふちの下部にはっきりとおできが見えますよね。
見た目このままでも、我々から見れば十分カワイイので手術は見送ってきたのですが、
みね自身が不快になっているのであれば、やはり取り去ってあげたいです。
毎日快適に過ごしてほしい、ただその一心です。

先生に本日の体調などを聞かれたあと、「じゃあ、もし途中で何かあれば、お電話しますね。」と言われ、みねを預けて一人、帰宅。

みねのいない一人の帰り道がこんなに淋しいなんて……と、たった数時間会えないだけなのに、ロスになりました。

お迎えの時間まで、ひとり家で待つ

お母ちゃん一人、家に到着。
考えてみれば、みねを我が家に迎えて14年、みねのいない家でお母ちゃんたったひとりで過ごしたことは一度もありませんでした。
いつも、どんな時も、そばで寄り添ってくれていたね。

寂しい……
寂しすぎる(涙)


お昼ごはんを食べていても、「私にも何かちょうだい!!」と、毎日すり寄ってくる君が、今日はいない。
たった数時間いないだけで、心にぽっかり穴が空いてしまって。みねの存在感はスゴイです。

と言いつつ、早朝から忙しく動き回っていたため、昼食を食べ終えると、ソファで寝落ち(˘ω˘)。

まさかの動物病院からの電話

寝落ち後しばらくすると、15時頃にスマホの着信のバイブで目が覚めました。
動物病院からの着信ではありませんか!!

みねに何かあったのかも……
まさか本当に電話がかかってくるとは思ってもみなかったお母ちゃん。
ビビッてしまい、電話を取ることが出来ず、深呼吸して電話をかけなおしました。

先生:「今手術に入ろうと麻酔をかけて、腫瘍をよく見たところ……」

お母ちゃん:は、はい Σ(・□・;)(なに??)

先生:「表面に見えている以上に腫瘍が大きくて、まぶたの内側にある2つの涙点のうち、1つを巻き込んでいるんです。」

お母ちゃん:は、はい Σ(・□・;)(で??)

先生:「なので、腫瘍を取ると、涙点が一つ無くなるのと、思ってたより大きくて切る範囲が少し広くなるので、表情に影響がでるかもしれません。」

お母ちゃん:「それって、取らない方がいいんでしょうか。手術をやめた方がいいんですか。」

先生:「いえ、腫瘍自体は、結膜炎の原因になったりするので、今後のことを考えると、取ってあげた方がいいと思います。
ただ、涙点がひとつになるので、涙を鼻に逃がす鼻腔管に、上手く涙を排泄できなくて、涙やけしやすくなったりするかもしれません。
あと、少し広めの範囲を切って縫い合わせるので、表情が変わるかもしれません。
それを事前にお伝えしておきます。」

お母ちゃん:「わ、わかりました。」

こんな会話がなされました。

いいんです。みねが無事なら。
事前の血液検査で異常があったのか、もしくは麻酔が体に合わなくて、容態がおかしくなったりしたのかと思って、お母ちゃん、まさかの最悪の事態のことを考えてしまい、生きた心地がしませんでした((+_+))。

電話を切った瞬間、先生の言ったことを、一生懸命理解しようと犬の涙点や、鼻腔管の仕組みを
必死でググったり、本を読んだり、理解を深め、少し安心したお母ちゃん。


お母ちゃんはみねが元気に帰ってきたら、それでいいんだよ。

夕方、迎えに行く(感動の再会)

術後のみねを迎えに、18時に病院に着きました。
月曜日だったからか、病院の午後診がとても混んでいて、呼ばれたのは19時半。
1時間半も待ちました。

そして感動のご対面です。
よく頑張ったね~♡♡♡
さすが我ムスメ☆☆☆

↑↑↑ 上の写真が、診察室を出たばかりの瞬間。

「体に吸収される糸を使って縫合したので抜糸はしなくても大丈夫ですが、できれば抜糸してあげたいのと、様子も見たいので、2週間後に、また来てください。
手術のために目の下の毛を剃っていますが、それは元に戻ります。」
と、先生に言われました。
そして、3日間の抗生物質・消炎鎮痛剤の服用、2週間はエリザベスカラーの着用と、傷のところに軟膏を朝晩塗るように言われました。

切除した腫瘍は小さな瓶でホルマリン漬けにされており、見せてもらうことができました。
たしかに、表面に出ていたおできよりは大きかったです。
夫に見せたかったので、ホルマリン漬けの腫瘍を頂戴できないか聞いてみましたが、ダメでした。

↑↑↑ 左から軟膏、抗生物質、消炎鎮痛剤です。

↑↑↑ 手術した日の患部の状態です。

最終的にかかった費用

最終的にかかった費用ですが、再診代、事前の血液検査代と手術代、出されたお薬代、すべて含め
税込で45000円ほどでした。

術後3日目

術後3日目の写真です。
だいぶ傷がふさがっています。
通常まぶたは黒色ですが、切った部分のまぶただけピンク色になっています。
目の下のむらさき色のものは、縫合糸。
幸い、お利口なみね様は、全く掻きむしったりはしなかったので、病院からいただいたエリザベスカラーは一度も着用せずに済みました。
でも油断できません。
治りかけに痒くなるかも……。

術後1週間経過

↑↑↑ 一週間経ちました。
ピンク色の部分も黒に戻って、術後の経過は順調と思われます。
この時点でも、掻きむしることはなく、エリザベスカラー未着用です。

↑↑↑ 「もーなんやねん!!」って表情ですね。
少し離れて、全身を撮影すると、お顔はこんな感じです。
術前に出ていたイヤな涙や目ヤニは一切出なくなりました。

術後2週間経過。動物病院へ

術後2週間経過しました。
様子見と抜糸で再び病院へ。
結局エリザベスカラーは一度も使用せず、
術後を過ごすことが出来ました。

↑↑↑ 待合室のみねちゃん。
緊張しながらもドヤ顔。
すっかりいつものふてぶてしさが戻っています。
ふてぶてしい君が好き。

↑↑↑先生には歯向かうのがお決まりなので、診察室では必ず、猿轡着用義務です。

見ての通り、術後の経過は超順調で、紫色の糸も気がついたら取れていたので、抜糸もしなくて済みました。

ついでに年一度の混合ワクチンを、注射して帰りました。

まとめ

手術を終えて思ったことは「もっと早く手術しておけばよかった」ということです。

術後、心配されていた涙やけも、表情の変化も、ありませんでした。

むしろ、おできも取れて、イヤな目ヤニもなくなって、とても可愛らしい表情が戻ってきました。
何よりもみね自身がとても快適に過ごしてくれています。
やっぱり過剰な涙や目ヤニ・出血は、マイボーム腺腫によって引き起こされていたのだと実感しました。
手術してよかったです。

14歳という年齢になって、みね自身に不調が生じてから、ようやく手術に踏み切ったわけですが、こんなに犬も飼い主も快適に過ごせるなら迷わずに、もっと早い段階で手術をしてやればよかったです。

「良性の腫瘍なので、見た目だけです。
手術するかしないかは飼い主さんのご判断になります。」
「取っても再発する可能性はあります」
などと言われ、
その言葉に何年も迷わされ続けてきましたが、本当に、さっさと手術してやるべきでした。
その一言に尽きます。

マイボーム腺腫は、シニア犬にとってはよくある病気です。
ただ、手術で切除するには全身麻酔が必要なことから、高齢で基礎体力が低下してしまうと、ワンコに負担がかかってしまいます。
おできが小さくて支障がない間は、なかなか踏み切れなくて当然なのですが、個人的には、早いうちに決断してあげることをおススメします。
愛犬が愛おしいがゆえに、もし決めかねている飼い主さんがいらしたら、是非我々の体験談を
参考にしていただけたらと思います。

↑↑↑ 帰宅後、夕立の雷に、内心ビビるみねちゃんです。
雷がゴロゴロ鳴ると耳が後ろにひっくり返り、顔が引きつり、動かなくなります。
本当にかわいいね、君は。

すべての愛犬家の皆さんが、愛犬と幸せに暮らせますように。

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